K-POP/先輩アイドルの契約内容で学ぶ~7年のジンクス

K-POP
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はじめに

3月も後半に差し掛かりましたが、チームJYPは、供給をストップしてからまだ動きがありません。

先日カムバックした先輩StrayKidsの「MANIAC」が、LOUDオーディションの4ラウンドで披露された、ウンフィ率いるソウル上陸作戦チーム4人の「安全ピン(抜け)」と似ていると話題になりました。

披露したときJ.Y.Parkから「K-POPファンがすごく好きな曲。お金を出してタイトル曲として使える」と大絶賛されています。なので、もしかしたら許可を得て使用しているのかもしれないですが、できればいつか経緯を明かしてほしいですね。

そしてこの曲は、とてもカッコイイ曲なので、是非いろんな方に聞いてほしいと思います!

チームPNATIONに関しても特に動きがなく、コウキの離脱を発表してからは追加の説明もないまま、社員の結婚式で偶然コウキが目撃されたり、PNATION公式ではHeizeのカムバックの発表があっただけです。こんな風に、いろいろとファンは深い事情を知らされないので、呆気にとられることが多いのが現状です。

事務所がどのようにアイドルを育て、どのようにデビューさせて輝かせるのか。

どれだけアイドルを大事にしてくれるかは、事務所によってまちまちだとは思いますが、事務所にとっては彼らアイドルは「商品」ともなるので、育成費として投資された分は、デビューすれば結果を出し続けていかないといけないのです。

過酷な話ですが、これが現実です・・

今回は先輩KPOPアイドルの契約内容や、契約年数に関することを調べて、学んでみたいと思います。

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契約が7年の理由

まずは、韓国のアイドルたちは「魔の7年のジンクス」と言われる契約期間があります。

2021年もJYP所属のGOT7が7年目を迎えましたが、契約更新を全員がしなかったことで、7年の壁や魔の7年のジンクスと言われていました。

さかのぼる事、2009年の7月7日。

公正取引委員会の規定で、
「歌手標準専属契約書」
「演技者標準契約書」が発表されました。

要するに、芸能人が所属事務所と交わす専属契約が7年を超えないようにすることが決まった訳です。

それまでは、過度な長期契約により、芸能人が他の事務所に移るチャンスをつぶし、争いや摩擦を引き起こす可能性があったため、この判断が出たそうです。

アーティストの場合、7年が過ぎれば契約解除を主張できるようになりました。


ただし、事務所とアーティストが合意した場合は、解除権行使を制限でき、別途合意に基づき長期契約を結ぶこともできます。

この契約書により、7年の契約期間が生まれ今に至ります。

SMとの対立

ここからは、実際に事務所と契約内容により対立した、東方神起のメンバーだった3人の事例を紹介します。

2009年7月31日(コウキがご誕生の年です)

所属事務所のSMエンタ-テイメントに対し、東方神起の3人のメンバー(ジェジュン氏・ジュンス氏・ユチョン氏)が専属契約の効力停止仮処分申請をします。また、このときメンバーは「東方神起の解散を望んではいない。メンバーたちの間には何ら問題はない」と強調していたそうです。

どうして対立したのか??(要約してみました)

①13年という専属契約期間(練習生期間は除く)は、事実上終身契約を意味する。

②また軍服期間を含むと15年以上となる。

③デビューしてから5年間、会社が一方的に決めた進行により、1年に1週間を除いては、1日に3~4時間程度の睡眠しか取れずに、スケジュールを消化してきた。

④契約期間中、アルバム収益配分など活動に見合った待遇を受けていない。
契約金はなく、CD売り上げが50万枚以上に達した場合のみ、メンバー1人当たり1000万ウォンを受け取ることができるが、50万枚以下は一銭も支給されない。

また、この条項は、のちに改正があったが、メンバーがCD販売で受け取る収益金は1人当たり、0.4~1.0%しか支給されない。

⑤専属契約を解除する場合、すべての投資金の3倍、失う収益の2倍に当たる違約金を負担しなければならず、束縛されるほかなかった。

Pom
Pom

この契約内容をどう感じましたか??

③は特にひどい内容ですね。

もちろん、事務所に投資されているので、その分を稼がないといけません。
ですが、アイドルといえど生身の人間。このスケジュールをこなすのは、心身ともにかなりきついし、まさに事務所が「商品」として扱った内容です。

さらに、芸能活動のための全ての経費、マネージャーやスタイリストの給料、宿舎でのすべての費用は東方神起メンバーの負担だったそうです((+_+))

2009年10月
ソウル中央地裁は、契約の効力を一部停止し国内・外で独自の活動を認める決定を下します。

2009年11月 
離れた3人での活動も開始。
その後、3人のグループJYJを結成。C-jesエンターテイメントと契約。

2010年4月
東方神起5人での活動の無期限休止を発表。

2010年4月
SM側が異議申し立て。

2011年1月
2人の東方神起として活動開始(ユノ氏・チャンミン氏はSMに残留)

2012年11月
「SMと3人のメンバーの間で結ばれた専属契約は無効である」と最終的に裁判所が認めました。



SMはJYJに関連したすべての訴訟は取り下げて、以後相互に諸活動を干渉しないという内容の合意書を締結しました。

このことについて、JYJのキム・ジュンス氏はこう語っています。
(JYJを代表して1名だけ紹介します)

僕も驚いたが、勇気づけられることだ。
ここ3年4ヶ月間の訴訟が、後輩たちのための踏み台になると思う。

また、twitterにて・・

やっとのことで危険で危うい糸を・・最後まで離さず耐えることができるように助けて下さったファンの皆さん・・糸が肉に食い込んで血が出て悪化しても、そこを拭いてくれた皆さんがいたから、最後まで握っていることができました・・心から感謝を申し上げます。

JYJ・ジュンス
Pom
Pom

この一連の流れの中には、他にもいろいろと、驚くほどいろいろとあったようなのですが、とりあえず韓国の契約に関する部分で関連したものをピックアップしてみました。

3人のメンバーの訴えを見てみると、とてもひどい契約内容なのが分かります。

これがもし自分の推しの待遇だったかもと考えると、過去に声を上げてくれた先輩アイドルには感謝したいと思います。

デビュー後に保護者も同意のもとでサインし、契約の更新もしているようなので、公正取引委員会の規定で、「歌手標準専属契約書」「演技者標準契約書」が発表されたことが、3人のメンバーが事務所と対立する後押しになったんだろうと思います。

ただ、考えが違ってSMに残った2人のメンバーもいるので、たくさんの憶測が飛び交い、メンバーやファンにとっても大きなキズを抱えることになったようです。
その後、東方神起の名のもと事務所に残ったお2人も、日韓ともに活躍されていますし、結果的には価値観の違いにより、活動の仕方が違ったのだと思います。

なので、全てのことを第三者が解釈するのは難しいのですが、契約書に関することは、この一件によりいい方向へと進んだように思います。

各事務所の対応

この流れにのり、各事務所も改善を図っていくことになります。

これまで、アーティストが所属する事務所は、
「デビューまでの準備期間に、膨大な費用を投資。歌謡界の現実に合わない」として、標準専属契約に反対する意思を見せてきました。

しかし・・・

まず先陣を切ったのは、2009年11月に韓国内の芸能プロダクションとしては初めて、JYPが公正取引委員会の標準専属契約書を使用することになります。

ただし、「基本的にすべての契約書を、標準化することはできない」としています。

2010年12月
SMもこの標準専属契約に基づき、既存のアーティストたちとも新しく契約を締結したことを発表しました。

デビュー時点で、契約締結日が13年あるいは10年以上だった既存の契約期間がほとんど半分に減ることになりました。

この当時、とても人気があったJYJですが、音楽番組などに出演することを望んでも、ほとんど叶わなかったそうです。

そこで、ファンが立ち上がり、118ヶ国から8万人を超える署名が集まったことで、公正取引委員会が重い腰を上げて本格的な調査に乗り出します。

調査の結果、2015年に「放送社が第三者の要請により、正当な理由なく特定の人物を番組に出演させないことを禁じる」ことが決定。

SMに対しJYJの活動を妨害しないように命令を出しました。

これが、韓国で通称「JYJ法」と呼ばれるようになりました。

ですが、JYJのジュンスが2020年に約10年ぶりに地上波のバラエティ番組に出演した際に、この10年間は放送らしいテレビ出演はできなかったそうです。

また、番組の活動はなかったけど、お金は以前の所属事務所にいた時よりは、100倍近く稼いだ。


恩知らずや、家もあるのにどうして奴隷契約と主張するのか!と大衆に言われたが、その全てのことは、事務所から出てきて1年で成し遂げたことだったと語っています。

SMエンターテイメント

そんなSMエンターテイメントのボーイズグループの活動期間を調べてみました。
(2022年3月20日現在の情報です)
SMJAPAN公式ホームページは、こちら

グループ名デビュー年脱退・人数活動期間
東方神起2004年あり・3人現在活動中
superjunior2005年あり・3人現在活動中
SHINee2008年なし・※現在活動中
EXO2012年あり・3人現在活動中
NCT2016年なし現在活動中

※SHINEEについては、メンバーのジョンヒョンが2017年に死去しています。

まとめてみてみると、SMのボーイズグループは脱退が多いのが分かります。だけど、グループとしては現在進行形で活動していて、契約7年の壁を乗り越えたグループは、東方神起~EXOまでと息の長いグループが多いです。

今の現状

この大きなK-POP界の流れがある中で、今の現状を眺めてみると、改善されたことも多くみられます。

どの事務所もこの「歌手標準専属契約書」を適応しており、早期の契約更新なども行われているようです。

厳しい体系管理や、悪質なコメント、ハードなスケジュールでメンタルや体調を崩すアイドルが後を絶たない中、所属のアイドルとともに、持続的にカウンセリングを行ったり、病院の診療などもサポートして健康的に活動できるように、積極的に支援しているようです。

まとめ

韓国の芸能界における7年の契約について紹介してみましたが、どうでしたか?

辿っていくと、今までの韓国のアイドルたちの苦労と涙、光と影の世界です。
大手の事務所の所属であっても、7年の壁をグループ全員で超えることは、相当難しいことも分かりました。

また7年を迎えることができればまだ良いのですが、それ以前に人気を維持できず解散してしまう場合や、別グループへの移動もあるので、アイドルは厳しい練習を重ねた上に、自分自身のメンタルも同じように強化しておかないと本当に大変なんだと思いました(>_<)

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